孤高の電子音楽家、横田進(ススム・ヨコタ)が追い求めた美の世界後期代表作『symbol(シンボル)』が、最新リマスタリングされてリイシュー。
かつてPitchfork(ピッチフォーク)から、日本人はなぜRadiohead(レディオヘッド)を評価してSusumu Yokota(ススム・ヨコタ)を評価しないのかと言われたように、海外ではロンドンで回顧展が開催されるほどに評価されている横田進。彼の短い人生のなかで作られた、美しい電子音楽の傑作がここにリイシューされる。通算30枚目のアルバム、彼のレーベル〈Skintone(スキントーン)〉からは8枚目となる『symbol』は、2004年10月27日にリリースされている。「象徴主義ということを意識して作った」と当時の取材で彼は答えているが、ここには彼の美学が集約されていると言えるだろう。「思えば、僕がやってきたことは象徴主義的だった。精霊であったり、天使であったり、魂であったり、そういうものはつねの自分のなかのテーマとしてあった」、横田は当時こう語っている。クラシック音楽の断片をカットアップしながら、彼が追い求める美を描写した問題作──リマスタリングされて、いよいよその魅力が世界に放たれる。
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— P-VINE RECORDS (@pvinerecords) June 2, 2021
Susumu Yokota
90年代初頭から音楽活動を開始、1993年にドイツのテクノレーベル“Harthouse”から発表した『Frankfurt Tokyo Connection』が国内外で話題となり注目を集めると翌94年には日本人として初めてベルリンのラヴ・パレードに出演、レイヴ・カルチャー黎明期の日本においてシーンを牽引するテクノ/ハウス/エレクトロニカのプロデューサーとして広く知られるようになる。90年代は主に“Sublime Records”、90年代末からは自身のレーベル“skintone”、さらにはロンドンの“Lo Recordings”などインディペンデント・レーベルを拠点に活動を続けていたが、2006年にはハリウッド映画『バベル』に楽曲を提供するなどメジャーなフィールドでも活躍している。
長らく続いていた闘病生活の末2015年に永眠、約22年間の活動中に35枚以上のアルバムと30枚以上のシングルをリリースし2012年に発表した『Dreamer』が遺作となったが、没後もシーンの評価が揺らぐことはなく未発表音源のリリースやリイシューなどはコンスタントに行われ、2019年にはロンドンでメモリアル・イベントが開催されるなど今なお世界中のリスナーから愛されているアーティストである。
SUSUMU YOKOTA『Symbol』収録曲
01. long long silk bridge
02. purple rose minuet
03. traveler in the wonderland
04. song of the sleeping forest
05. the plateau which the zephyr of flora occupies
06. fairy dance of twinkle and shadow
07. flaming love and destiny
08. the dying black swan
09. blue sky and yellow sunflower
10. capriccio and the innovative composer
11. i close the door upon myself.
12. symbol of life, love, and aesthetics
13. music from the lake surface